2016年9月25日日曜日

平賀さち枝に感動!

最近もインディーズばかり聴いていて、気づいたのは、結構フォーク系が多いということ。それも割りと大昔のフォーク的な要素を取り入れた音楽が多く、高田渡のカバーとかにもよく遭遇する。吉祥寺、杉並、下北沢あたりの雰囲気だ。
で、カネコアヤノという女の子がちょっと気になって調べていたときに、amazonの関連商品で平賀さち枝というシンガーソングライターに出会った。もっともその時はそれほどいいと思わなかった。視聴したのが初期の曲だったせいか、あまりにもフォークっぽすぎて少し違和感を感じたのかもしれない。そのままこの人のことはしばらく忘れていた。

その後しばらくして、YouTubeで平賀さち枝に再会したのがこの曲。

何なんだ、この懐かしい感じは???
新作昭和歌謡か???

次に聴いたのが、両A面シングル曲のこの曲。
これはPOPな感じなのだが、ときどきでてくる歌謡曲風?の節回しがなんとも言えない独特の雰囲気を出していて、またまた素晴らしい。

で、次がこの曲
いやあ、参りました。
アニメ声みたいな?平賀さち枝と素朴な疊野彩加のデュエット!
ほのぼのとしていいですねえ~~~

というわけで、最近は平賀さち枝を毎日聴いている。他では「江ノ島」もお気に入り。
で、POPな平賀さち枝を聴いた後で、フォークな旧作を聴いてみると、今度は違和感なく聴くことができた。その辺もじっくり聴いてみようかと思う。

で、アルバムを買って聴いてみたら、またまた、凄い曲を発見!!
アルバム「23歳」のラストの「パレード」
この曲のサビ、何度聴いても飽きない。これ何だろう??
もしかしたら、大傑作かも・・・

2016年4月22日金曜日

川本真琴を聴いてみた

川本真琴の売れていた時代、僕は音楽から離れていた時期だったので、代表的なヒット曲はほとんど聴いたことがなかった。なので、最近のあの話題についてもさほど興味なかったのだが、先日友達から
「川本真琴ってすごくいいよ」
と言われ、試しにYoutubeで聴いてみたら、これが大当たりだった。
で、驚いたのは、表舞台から姿を消して以後の作品がびっくりするほど良かった事。
特に「アイラブユー」というほのぼのタッチの曲が不思議なほど心に残ったので、2010年に実に9年ぶりに発売されたというサードアルバム
「音楽の世界へようこそ」
を購入してみた。

常々、理想のアルバムは「トータルなイメージを持ちながら1曲1曲はバラエティーに富んだもの」と思っていたのだが、これはまさにその通りのアルバムで、僕にとっての理想のアルバムに近いものだった。

「アイラブユー」以外にも、サイケ風味の「夜の生態系」、はっぴいえんどの「かくれんぼ」を思わせる枯れた世界「石の生活」、アコースティックで懐かしい感じの「ウグイスー」、レゲエしてる「へんね」、ふわっとした猫ソング「ポンタゴ」などなど、そこには様々な音楽がつまっているが、全体としては田舎の自然に囲まれた生活みたいな統一感があって、これぞ真のトータルアルバムと言ってもいいと思う。

いろいろ調べたところ,
売上が落ちてきた頃にインディーズに移り、以後も地道に活動を続けているらしいが、それが正解だったように思える。
「一度売れた人は二度売れる必要はない」
というのが僕の持論だが、一度名声を手に入れたら、後は何の拘束もなく自由に音楽をやっていくのがミュージシャンの理想なんじゃないかと思う。

引き続き時間を逆にたどり、セカンド・アルバム「gobbledygook」も聴いてみたが、こちらはすごいサイケ!アルバムだ。インド音楽の要素をとりいれた「キャラメル」、フルート入りの幻想的な「月の缶」、そしてお気に入りは「ドライブしようよ」。ビートルズみたいなストリングスがすばらしい。 I Am the Walrusか?という感じ。とにかくサイケ!しまくっている。

2014年8月31日日曜日

願ひごと-公園於 稲葉喜美子

先日、友達に会った時、10年以上前に僕が渡したカセットテープを持ってきてくれた。その中のカセットの1つの曲目欄に「曲目不明 稲葉きみ子?」と書かれた曲がはいっていた。自分で作ったテープなのにこの名前に全く記憶がない。一体誰だろう?
ということで、とりあえず聴いてみたら、これがすごくいい曲だった。

どうせ忘れられると思うのでしょうか
指切りを交わす子供を見かけませんね

なんていうどこか日本的な詞とメロディー。確かに昔聴いた記憶はあるが、不思議なことに曲名など全く記憶にない。
YouTubeで調べてみるとすぐ出てきて「願ひごと-公園於 稲葉喜美子」だということがわかった。
以後、この曲がお気に入りで、何回も繰り返し聴いている。
それにしてもこんないい曲、どうして忘れていたんだろう?
この曲が売れなかったのも不思議だけど・・・

2013年11月8日金曜日

恋の十字路 ザ・ライオンズ

この曲がCD化されるとはびっくりした。

ずっと探していたライオンズの「恋の十字路」が、最近、発売時と同じ「絵の中の恋人」とのカップリングシングルで、CDとして発売された。
20年ぐらい前、有線のGSチャンネルで一度だけ聴いたことがあり、一発で気に入ってしまった曲だったが、それ以後一度もこの曲を聴く機会がなかった。カップリングの「絵の中の恋人」のほうは何度か聴く機会があったのだが・・・
GS末期の曲ということで、この曲を話題にする人はほとんどいないのだが、妙に僕の感性にぴったりはまってしまった不思議な曲。曲調はブラスを配したいわゆるR&B歌謡だが、ほのぼのとした感じがすごくいい。R&B歌謡と言えば欧陽菲菲の同名異曲「恋の十字路」が名曲中の名曲と言われているが、こちらもそれに匹敵する名曲だと思う(のは僕だけか?)

2013年3月14日木曜日

踊り子 In My Life

最近、プログレをよく聴いている。これまでプログレというと演奏を重視した音楽とか、10分以上の大作が多いとか、そういうイメージで敬遠していたのだが、あるサイトのおかげで、プログレの中にもビートルズっぽい物やフォークみたいな物もあることを知って、色々と聴きまくっている。
で、最近びっくりしたのが、 Barclay James Harvest というバンドのIn My Life という曲
Barclay James Harvest /In My Life
歌謡曲通の人なら一瞬でわかると思うけど、イントロが
「踊り子/フォーリーブス」
にそっくり。「踊り子」に関してはエンディングが「今日を生きよう」(テンプターズ/グラスルーツ)からの引用というのは有名な話だが、このイントロに関してはあまり知られていないのではないだろうか?

プログレと歌謡曲という事で思い出したのが梅沢富美男の名曲「夢芝居」。こちらはだいぶ前に気づいたのだが、この曲のイントロは少し前の記事でちょっとだけ触れたKing Crimson21st century schizoid man からとられたものと思われる。というのも「夢芝居」の編曲者自身があるテレビ番組で
「この曲の出だしはストーンズかなんかからとったもの」と言っていたからである。ストーンズにはそれらしい曲がなかったのだが、ある日、テレビを見ていたら自動車のCMでクリムゾンのこの曲が流れてきて、その瞬間「あっ、これだ」と思った。

2012年8月23日木曜日

ZELDAというバンド

今年にはいってから80年代のガールズバンドを結構聴いている。これまでにも洋楽だったらBangles、邦楽だったらGo-Bangsなんかをよく聴いていたのだが、当時全く聴いたことがなかったZELDAというバンドを最近発見した。これが思わぬ掘り出し物だった。
 まず、ファンタジーぽいんだけど工業地帯が出てきたりするボーカルのサヨコによる特異な詞の世界。曲もエスニックっぽいフレーズがひんぱんに出てきたりするし、サウンドも適度にサイケで時には弦楽器を使ったり、ビートルズ的な音遊びにあふれている。

で、今回彼女らの代表作と言われている「CARNAVAL」(写真)「空色帽子の日」の2枚を購入したのだが、まずびっくりしたのが、「私の楽団(オーケストラ)」という戦前のオペラ風の曲のオリジナルがZELDAだったこと。この曲は黒色すみれという大正ロマン風の風変わりなユニットのカバー盤でしか聴いたことがなかったのだが、こんなクラシカルな曲をガールズバンドがやっていたというのはちょとした驚きだった。しかも作詞のサヨコは当時19才ぐらいのはず。

他にも幻想的な「スローターハウス」とか、エスニックな「小人の月光浴」とか、美しく可愛らしい「湖のステップ」とか、ストリングスがビートルズっぽい「Are You Lucky」などといった多彩な曲が展開されていて全く飽きさせない。

2012年7月30日月曜日

ヒューマン・ルネッサンス ザ・タイガース

最近、最もよく聴いているアルバムはタイガースの「ヒューマン・ルネッサンス」だ。個人的には、これが日本のPOPミュージックの歴史の中で最高傑作なのではないかと思っている。
日本のサージェントペパーズと言われるこのアルバムが発表されたのは、1968年のこと。当時のトップアイドルだった彼らにこのような売上を無視したアルバムを制作することが許されたということがまず奇跡なのだが、そこには様々ないきさつがあったらしい。
それはともかく、ポンペイの噴火を元にしたと言われる人類の滅亡と再生という壮大なテーマを持ったコンセプト・アルバムである。
最近、Prity Things というバンドの”S.F.Sorrow”というアルバムのライナーに「世界初のロック・オペラ」と書いてあるのを見たのだが、実はその数ヶ月前に出された「ヒューマン・ルネッサンス」が世界初なのではないだろうか?
このアルバムがなぜ過小評価されているかというと、それははっきりしていて、彼ら自身の作曲による曲が2曲しかはいっていないからである。が、それはザ・タイガースというアーティストの評価であって、アルバムの評価は別なのではないかと思う。すぎやまこういちや村井邦彦の手によって作られた作品であるにせよ、結果として素晴らしい作品が出来上がったことに変わりはない。
このアルバムの音楽性をひと言で言うと、クラシカルPOPということになると思う。弦楽器による重厚なアレンジ、沢田研二を中央に、左に加橋かつみの高音、右に一徳さん(笑)の重低音を配したコーラスなど、ミックスも含めて当時の世界最高水準に迫るクオリティーである。

中でも最高傑作といえるのが「忘れかけた子守唄」。おそらく日本においてシングルでないアルバムの中の一曲が人気をよんだのは、この曲が最初だと思う。後に70年代にはいってラジオで行われたGS人気投票でも、数あるヒット曲に混じってこの曲はランクインしていた。この曲は兵士とその母親を描いたある種反戦歌なのだが、どこかほのぼのとした無国籍なメルヘンっぽい世界で、宮沢賢治的な雰囲気さえある不思議な曲である。何より沢田研二、加橋かつみが交互に歌うという再結成時を別にすれば、ありそうでなかなかない貴重な曲である。