2011年12月30日金曜日

ブログのテーマソング?

ブログのアクセス情報はしょっちゅう見ているのだが、やはり一番人気のあるページは「両国橋」。まあ、ブログタイトルからいって当たり前といえば当たり前だが、最近アクセスが増えているのはなぜだろう?「両国橋」は由紀さおりがリメイクしているから、由紀さおりブームが影響しているのだろうか?
そんなこともあって、名曲「両国橋」をもっと知っていただこうということで、自分でオケを作って自分で歌ったものをYouTubeにアップしてみた。あの淡々としたボーカルも真似てみたのだが、なかなかうまくいかない。そこでちょっと細工をしてみたところ、なかなかいい感じになった。純子さんも同じような細工をしているのかな?


驚いたことにアップしてから1日で20カウントを記録した。
「両国橋」恐るべし!!

2011年12月19日月曜日

「フリフリ天国」「薔薇と毒薬」高岡早紀

60年代サイケの影響でインド風の音楽が大好きだ。
シタールの音を聴くとワクワクしてしまう。
昔、友達から貰ったカセットテープの中に面白い曲を発見したことがある。

女優・高岡早紀の「フリフリ天国」
イントロからいきなりインドっぽいフレーズが始まる。
歌詞はわりと普通の調子なんだけど・・・
でもサビの
「天国の花、天国の波」
っていうところで急にあっちの世界に行っちゃってる。
ここで初めて歌詞とメロディーの整合性に納得する。

それにしても当時アイドルに近い存在だった人気女優に、どうしてこのような実験的作品を歌わせたのか?全く謎である。

今日、この曲が200円でダウンロードできることを知り、思わず購入した。今日はこの曲ばっかり聴いている。

23日追加記事
その後、高岡早紀を聴きまくっているが、その楽曲のクオリティ-の高さにはびっくりした!特に「薔薇と毒薬」は何度聴いても飽きない。60年代っぽいドコドコドコっていうドラムスやオルガンの音色やシルビー・バルタンみたいなサビや、
別れたらもう一度 恋に落としてみて
なんていう歌詞はやみつきだね。

2011年12月2日金曜日

曇天サヤカ

当初、昔の音楽を紹介するブログのつもりでいたが、いつのまにかインディーズ紹介ブログになってしまいそうだ。
最近の音楽に関してはインディーズしか聴くものがない。

最近ちょっと因縁めいた不思議な偶然から曇天サヤカという人の存在を知った。で、検索してたどりついたのが「睫毛」という曲のPV。レトロな映像に乗せて演奏はロックなのにどことなく歌謡曲っぽい哀愁を感じるメロディーやボーカルに「何か」を感じてしまった。で、CDをメールで購入したわけだが、驚いたことに間違いなく曇天さんの自筆(とは言わないか?)と思われる丁寧な返信がきて、おまけに事務的じゃない事まで書いてあり感激した。この手作り感いいなあ。

アルバム「残像とコントラスト」。独特な詞の世界もさることながら、サウンドの完成度が凄い。聞くところによるとひとつのアルバムを作るのに2年とかかけているらしい。
音楽性の広さもなかなかのもので、彼女自身が好きだと言っているはっぴいえんどの影響も「五月雨の頃」あたりには感じられるし、「空蝉」の”Like a Rolling Stone”みたいなキーボードのサウンドもなかなかいい。
同時に売り切れの「コイノシカバネ・ハナノエン」も曇天さんのご好意で特別に売っていただいたが、こちらはジャズっぽいムードに満ちている。アルバムタイトルも最高だが、この中の1曲「方南町を捨てた女」というのもタイトルのセンスがいい。

音楽って制約なしに作られたもののほうがいいんだなってつくづく思う。

2011年10月27日木曜日

「藁人形売りの少女」小南泰葉

最近、毎日聴いている音楽がある。
小南泰葉というシンガーソングライターの曲・・・
このブログに最近の音楽の事を書くことになるとは、夢にも思っていなかった。
この15年ぐらい新しい音楽は全く聴いていなかった。音楽というジャンル自体に失望していた。
もう新しい音楽からは何も得られないんじゃないかと・・・
その僕が本当に久しぶりに最近の音楽を聴いている。

きっかけは偶然だった。僕の知り合いに「賃貸人格」という名前のものすごく変わった女性アーティストがいるのだが、その人の曲に「愛しの藁人形」という曲がある。Youtube にこの曲を聴きにいったときに、関連動画の中に気になる曲があった。それが「藁人形売りの少女」だった。何気なくクリックしてみると・・・

まず第一声を聴いた瞬間、圧倒されてしまった。とてつもなく素晴らしい声だった。久々に声に感動した。メロディーは僕の一番好きなクラシカルタッチの幻想的な曲。そして背後に悲しみを秘めた不思議な詞の世界。まるでビートルズのように、美しいメロディーと難解で不思議な詞や前衛性が同居する、何もかも最近ずっと出会うことのなかった世界だった。

ちょっと大袈裟かもしれないが、音楽というジャンルに見切りをつけるのはまだ早いかなと思い直した。

新譜に近いCDを購入したのは何年ぶりだろう?カップリングの「世界同時多発ラブ仮病捏造バラード不法投棄」という意味不明なタイトルの曲がこれまた素晴らしい。一見アップテンポの元気がでる曲にも見えるのだが・・・よく聴いてみると、
「どうして菊が机に咲くのですか」
などという、これまた特異な詞の世界が繰り広げられている。
Youtubeには他にも何曲かライブ映像がアップされているが、その中では「コウモリの歌」という曲の出だしのメロディーが凄く好きだ。

藁人形つながりで出会った小南泰葉という才能。僕にとっては、もう一度音楽を見直す大きなきっかけになっているような気がする。

2011年8月26日金曜日

猿田絵夢さんならびにジャックスのこと

僕のまわりには割と創作活動をしている人が多いのだが、友人の猿田絵夢さんは小説を書いている。最新刊はセピア・レミニサンス。絵夢さんは本来恋愛小説が好きなのだが、今回はちょっと純文学っぽい感じに揺らいでいて、その不安定感?が逆に魅力になっている。その揺らいでいる後半の雰囲気はなかなかいい。

で、その前の作品がガラスの部屋。これは僕の好きな学生運動の時代が舞台になっていて、なんとジャックスの「遠い海へ旅に出た私の恋人」の歌詞の一節が引用されているが、タイトルが間違っている(笑)しかも絵夢さんは曲を覚えていただけでジャックスを知らなかった!!それで僕がジャックスのアルバムを聴かせてあげたわけだが・・・この辺の感覚のみで緻密な計算をしないところが絵夢さんのいいところでもある?

ジャックスは僕の結構好きなバンドで、最近のお気に入りは追放の歌。Youtubeで知った曲だが、ライブ音源しかないようだ。

俺の背中にこだまする 人々のあの歌が
喜びの歌じゃない 追放のあの歌
昨日は俺も一緒に歌ってた

最近、こういう曲がなぜか聴きたくなる。

2011年8月6日土曜日

魔の刻の合わせ鏡/風がやまない 林葉直子

今日はひとから聞いた話ではなく、ちょっと自分の思い出話を・・・
20年近く前、作曲活動をしていて、CDを制作したことがある。歌ってくれたのはあの林葉直子さん。

将棋界に少しだけコネがあったので、林葉さんにデモテープを送った。「風がやまない」という曲が一番の自信作だったのだが、万一断られたらいやだったので、念のため全く違うタイプの「魔の刻の合わせ鏡」という謎めいた雰囲気の曲を一緒に入れておいた。ところが世の中何が幸いするかわからないもので、こちらの思惑に反して林葉さんは「魔の刻・・・」のほうを気に入ってくれて、レコーディングにOKを出してくれたのだった。確かに林葉直子のちょっと日本人ばなれした雰囲気にはそちらのほうがあっているということで、「魔の刻・・・」がA面ということになった。

歌ってくれるのが有名人ということで、SONY信濃町スタジオを使わせてもらうというマイナーレーベルとしては破格の扱いになった。

A面は知り合いに頼んでクラシックの演奏家3名が弦楽器で参加。一方B面のほうはやはり知り合いで当時学生だった岩崎英則君がピアノ演奏とアレンジの細かい仕上げをやってくれたのだが、彼は現在スクエア・エニックスでファイナルファンタジーなどの制作者として活躍中の一流ミュージシャンである。当時予感めいたものはあったものの、やはり凄い事だと思う。

担当エンジニアは有名な渡邉茂実さん。レコーディング前に、どんな感じにするか問い合わせがあったので、A面は「異邦人」のように、B面は松田聖子の「一千一秒物語」のようにとお願いした。演奏トラックのレコーディングの日、スタジオに着くとスタッフの人に、
「さっきまで松田聖子がレコーディングしていたんですよ」
と言われた。もう少し早く行けば松田聖子に会えたのに・・・と残念ではあったが、松田聖子と同じスタジオで入れ替わりにレコーディングできたのはいい思い出である。

ところでひとつだけ悔いが残っているのは、当初イチオシだった「風がやまない」がB面としてしか世に出せなかったこと。林葉さんは、
「中山美穂か今井美樹が歌えばヒットする曲だけど、私のイメージじゃない」
というようなことを言っていた。でも今となればこちらのほうが懐かしの林葉直子という感じで価値がありそうな気もする。
「風がやまない」はYOUTUBEにUPしてあるが、聞き所は「さよならが見つかれば」という部分。この部分については阿久津寛の詞も最高のフレーズだと思うが、メロディーもぴったりはまっていると思う。なにより林葉さんのヴォーカルがここだけ(ゴメンナサイ)最高にうまい。ちょっとびっくりするぐらいだ。どうせ素人の歌だと思って聴く人も多いと思うが、この部分はぜひしっかり聴いてほしい。
「魔の刻の合わせ鏡」も出だしだけUPしました。

2011年6月27日月曜日

「お熱い娘たち」田代麻紀

少年時代に好きだった曲というと普通は誰でも知っている有名な曲が多いが、例外はある。それがこの曲。当時石坂浩二主演の「僕のしあわせ」という人気ドラマがあって毎週見ていた。で、ドラマも好きだったが、その主題歌のこの曲も大好きだった。イントロを聴いた瞬間からその世界に引きこまれてしまう名調子だが、サビでちょっと調子が変わるメロディーとかアイドルものの王道を行くような感じで、詞も

女たちは胸をはずませ

あなたなんかバカみたい

のところが当時の僕にはなんとも不思議な感じで、ちょっと鼻にかかった声もすばらしく、これは絶対ヒット間違いなしと思っていた。

 ところが世の中には不思議なことがあるもので、全くヒットせず。結局このドラマ以外でこの曲を聴くことは一度もなかった。未だに歌謡曲の歴史で一番不思議なことは、この曲がヒットしなかったことである。当時は知らなかったが、ジャケットも僕の知る限りでは数ある歌謡曲のジャケットの中でこれがナンバー1だと思う。作詞作曲はあの橋本淳・筒美京平コンビ!人気ドラマの主題歌。ルックスも良し、声も良し。これで売れなきゃどうかしてる。で、売れなかったんだから、これがラストシングルになってしまったのも無理はない。


 でも世の中捨てたもんじゃない。この曲を評価する人が他にもいたようで、なんと「田代麻紀・朋ひろこコンプリートコレクション」なるCDがつい最近発売された。B級ブームもここまで来たかという感じだが・・・僕もさっそく購入したわけだが、凄まじい内容である。朋ひろこというのはこの人が田代麻紀になる前の演歌歌手時代の名前なのだが、その歌いっぷりが凄い。森進一というよりは矢吹健の女版という感じのシャウトボイスの絶叫演歌である。「お熱い娘たち」とのこのギャップは何?

 こうやって朋ひろこ・田代麻紀両者を聴き比べると、この人の不遇の歌手人生の理由がなんとなくわかってくる。朋ひろこは特異な声の持ち主である。が、その声は必ずしも万人に愛される声ではない。そのためヒットはだせなかった。そこで路線転換。平山三紀との競作で歌い方も平山三紀風の「潮風の季節」で田代麻紀として再デビュー。そして今度はさらにアイドル寄りの「お熱い娘たち」。歌い方もさらに鼻にかかった声に・・・でもちょっぴり演歌色が残っていて、それが万人に受け入れられなかった原因か?つまり迷い続けているうちに終わってしまったという事なのだろう。それはジャケットの顔が毎回別人のように変わっていることからもわかる。特異な声を持って生まれてしまったために、逆にその声につぶされてしまった歌手なのかもしれない。

2011年5月22日日曜日

毒島博士!!

更新ずっとさぼってましたが、最近久々に発見があったので・・・
これまで昔聴いた謎の歌謡曲みたいな話が続いていましたが、今日はその映画版。
子供の頃、テレビで映画を流すのが流行っていた時期があります。今思うとエノケンとか僕が生まれるずっと前のものが多かったような気がするのですが、一種のブームだったような気がします。そんな中で結構多かったのが怪奇映画。
中でも一番印象に残っているのが今日取り上げる作品。毒島博士という悪い博士が人造人間のようなものを作って次々に殺人を行っていくというストーリー。夜に駐車場でライトをつけると壁に怪物の影が映るシーンや、牢獄で変な女がわめいているシーン、そして毒島博士が自分の屋敷に乗り込んできた警察の前で怪物に襲われて最期を遂げるシーンなど今だに浮かんできます。それと子供心に「ブスジマ」という名前が印象に残っていたのでしょう。数十年たった今もこの映画のことが忘れられずにいました。題名も出演者もわからず、ずっと探していたのですが、つい最近ようやく「妖蛇荘の魔王」という作品であることが判明。なんとあの上原謙さんまで出演しているのにはびっくりしました。なんでもB級怪奇映画の巨匠みたいな人が作ったものらしいです。上映は昭和32年なので、僕が生まれる以前なのですが、だいぶたってからテレビ放映されたということになります。